PAM00372
2011-12-02


禺画像]
海外のディーラーでのデリバリーから遅れること2週間、ようやく国内のデリバリーが開始されました。(40分ほど前にに受け取り!)

 手巻きの自社ムーブメントであるP.3000が発表されたのが2010年の暮れ。ETAの手巻きモデルと同じ径の16・1/2lignesだったこともあり、44mmベーシックモデルのリフレッシュを期待していたのだけど、年が開けたSIHH2011で発表されたのは新種の47mm1950ケース(レプリカなので新種ではないけど)の372番でした。ベースの法則に則ったシンプルな文字盤のデザインには惹かれたものの、47mmという(拒否し続けていた)ケースサイズが自分で受け入れることが出来るのかどうか、ちょっと複雑な思いでした。(当時はPANERAIからの挑戦状と言ってました)

 しばし悩み、一度は受け入れを拒みましたが、SIHH2011新作発表会に参加し、実際に手にして見たところ、そのケースの造形の美しさに衝撃を受け、気がついたら購入することを決めてました。
 372番の画像をwebで見た印象だと、単なるオリジナルの焼き直しモデルに過ぎないと予想していましたが、細部の仕上げの美しさ、モディファイされたエッジのシャープさが想像以上で、ケースサイズだけでは語れないダイナミックな装着感は全く新しいチャレンジに感じました。
 僕は腕が細くて、ラグの幅でギリギリ(アウト)ですが、小さめの文字盤、ややスクエアなエッジのドーム型風防〓薄いベゼル〓シャープなケースエッジ〓小降りのラグ形状・・と立体的に構成され、結果全体のサイズも少し小振りに見えるというマジック。
 “ディテールに神が宿る”・・と言う、建築・プロダクトデザイン的な言葉がありますが、その言い回しがまさにピッタリな、シャープで細部にエッジの効いた格好良いケースデザインであると思います。

 予め用意していたストラップに(速攻)交換し、自分サイズに調整し穴開け、装着してみると、、、あらま、、、44mmよりもちょっとだけ大きく感じるだけで、憂えいていた“デカ過ぎて似合わない”違和感もほとんどなく、心地よいフィット感と共に腕に収まりました。プレキシガラスを採用したことで(サファイヤと比べると)重心が低く、“振られる”感じが少ないこともフィット感に繋がっているのではないかと思われます。LUMINOR PANERAIの刻印も彫り込み式になっているので、斜めからのぞき込んだ時の文字盤のアクセントとなって良い雰囲気を醸し出しています。
ブティックのサンプルを見た時よりも好印象!ダウンライトのイエローの強い光よりも自然光、蛍光灯の方がアイボリー色のインデックスに違和感を感じることはありませんでした。


 かつて44mmモデルを発表したPANERAIはデカアツブームの先駆けと言われファッション的ブームの中で取り扱われてきた時代もありました。[現在ではケース径42mmの名機(ジュルヌなど)も多く存在し、44mmは極端にデカイ時計と言う印象ではなくなりました。(厚いけど)]
 今年のPANERAIが372番をリミテッドではなくてレギュラープロダクトにしたのには、スタンダードを44→47mmへと底上げを図りたいボナーティ氏の戦略的意図があるのかもしれません。スペシャルだけの47mmではなくレギュラーな47mm。新たな方向性の提示なんでしょう。

 個人的には、、、選ぶ人のセンスにもよりますが、これからは44mmルミノールケースと47mm(372番の)1950ケースが両方ともスタンダードなベーシックモデルとして選ばれていくのではないかと。どちらかが消えゆくことは無いと思います。とくに日本人にとっての44mmルミノールケースの意義は大きいと思います。

 過去を振り返ると、自社ムーブ成熟までの過渡期にお茶を濁すように顔違いのモデルを連発していた時期もありましたが(今もあるか・・.w)、372番の登場によって、ムーブメント、ケースでも選べるようになり、より多くの時計好きに受け入れられるラインナップが確立されたと言って良いのではないでしょうか。選択肢が増えることは大いに歓迎します。


続きを読む

[PANERAI]

コメント(全8件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット